「帰ってきた御柱祭!」第237回サルシカ隊がいく

投稿日: 2014年02月24日(月)10:23

001
写真/フォトグラファー加納(加納準) テキスト/サルシカ隊長

今回の秘密基地工事も、大きな柱を直接地面に埋め込み、大きな屋根をつくる予定である。
つまり掘立て式である。
これが一番簡単で丈夫なものができるのだという。

さくさんの人に集まってもらって実行する秘密基地工事の本番は、この週末に控えていた。
前回と同じく、あまり人が多いところで重機を動かすのは危険なので、柱を立てる作業は事前にやっておこうということになった。

常に事前の準備が大変で大切なのだ。

この作業に協力してくれたのは、上の写真のメンバー。
左から、
新入隊員のきのさん(三輪タクシーのトゥクトゥクに乗っている)。
津観音副住職の密伝さん。
大台町役場の久保さん。
ちょっと上にあがって、大工のT橋さんところで修行中の若者!(笑)
いま石窯の鉄のフタをつくってくれている前田さん。
わたし、サルシカ隊長おくだ。
工事はいつもフル参戦!みつやのおとうちゃん。
秘密基地工事の棟梁!大工のT橋さん
そして、すずきっくす
あと、写真を撮影してくれているフォトグラファー加納さん。

事前工事とは思えないほど、たくさんの人が集まってくれたのだ。

002

2月の某日。
三重県津市美里町平木は晴天であった。
が、気温は日中でも4度程度。
風はなく、じわじわと足元から冷えてくる寒さであった。

この日はお昼すぎから作業開始。

003

まずこの日までに皮を剥いてきた杉の丸太をみんなで移動させる。
ほとんど生なのでこれが結構重い。
そして、あの車が入るスペースをつくる。

004

1年ぶりの登場!
電信柱を建てる専用重機、建柱車の登場!!
前回と同じお父さんにお願いしてやってきてもらった。
おとうちゃんはどかーんと出来上がったサルシカの秘密基地を見て驚いていた。

「これはまたえらいもんをつくったんやなあ」

前回、おとうさんに来てもらったとき、ここにはトレーラーハウスしかなかったのだ。
そこに古電柱をイギリスの遺跡のように何十本も建てるところから工事がはじまったのである。

「ほんで、まださらにつくるんかな? ええ?」

おとうちゃんは楽しそうに笑いながら言った。

「前も面白かったけど、今回も面白い工事になりそうやなあ、さあやろうか」

うし、お願いします!!!

005

さっそく建柱車が巨大ドリルで地面を掘りはじめる。
地面にあけるのは1メートルほどの穴。
そこに杉の丸太をおっ立てて、まわりに土を入れて踏み固めるのだ。

今回は建てるのは5本ほど。
前回の半分以下。
それを考えると、比較的気が楽である。

006

建柱車のクレーンを利用して柱を穴に建てる。
まっすぐ建てるのが大変。
そして数人で支えている間に、他のみんなで土を放り込み、固定する。
スピードが大事なのである。

007

怪しい色付きゴーグルをつけた大工のT橋が、レーザー式の水平器で柱をはかる。
柱と柱の間に、これまたぶっとい梁をかけるのである。
柱の先端をカットし、チェンソーで受け皿をつくる。
3メートルの高さでチェンソーを使うのは私。
結構怖い。
緊張で普段の数倍疲れる。

008

奥の柱と梁が出来たところで、ホテル化するキャンピングカーのハイマーが移動。
久しぶりにエンジンをかける。
実際に動くには動くがもう車検を通さないので、最後のドライブである。

もともと隊長のわたしの個人の所有として、娘が3歳のときに買ったもの。
これで四国をのぞく日本全国を走った。
10年間の家族の思い出がつまっているのだ。

わずか20メートルほどの最後のドライブである。

009

ハイマーが予定の位置へ。
エンジンを止める。
が、ここにいれば、いつでも会えるのだ。
そしてたくさんの人に利用してもらえるのだ。

010

ハイマーを足場にすることによって工事はどんどん進んだ。
ハイマーを囲むように建柱車は穴を掘り、柱をたてていく。

011

午後3時を過ぎると、気温はグッとさがってきた。

012

開始から2時間で奥と手前の柱がすべて立つ。
梁も渡し終え、以前つくった古電柱との接続も完了した。

013

来る本番工事のために垂木となる間伐材を梁にかけておく。
これをあげる作業がないだけでも楽ちんである。

014

そしてハイマーの固定作業。
ハイマーにはもともと停車時に安定させるためのジャッキがついている。
これを4本伸ばすと、車内で動いても揺れることがない。

そのジャッキを伸ばして、地面に置いたブロックに固定する。
車体の水平もとった。

015

午後5時まえ。
この日の作業はすべて終わった。

すべて予定通り進んでいる。
2年目の作業なので、トラブルも少ない。
さて、いざ本番!!!

が、天気が心配であった。
最初は一時雨の予報だったのが、大雪の予報に変わりつつあった。

果たして、工事本番を無事に迎えることができるのか。
波乱の雲行きで本番当日を迎えるのであった・・・・。

(次回「雪と雨!波乱の秘密基地工事なのだ!」)